1日60分以上の昼寝で2型糖尿病の発症リスクが45%上昇

これまでの研究で、30分以内の短時間の昼寝は、午後の眠気を改善し、作業効率や運動能力の向上、さらには不眠の予防や認知症の発症リスク低下などといった様々なメリットが指摘されています。

逆に、昼寝が30分以上になってしまうと、深い眠りに入ってしまい、目覚めが悪くなり、作業効率の低下だけでなく、疲労感が増したり、概日リズムの乱れにも繋がり不眠の原因にもなると考えられています。

そして今回、そんな昼寝の時間の長さと糖尿病やメタボリックシンドロームといった代謝性疾患リスクとの関連に関する注目すべき最新の報告がありました。

60分以上の昼寝が糖尿病や肥満リスクに関連

東京大学糖尿病・代謝内科の山田朋英氏らが、2016年までに発表されたアジアや欧州の研究 21件、総計30万7,237例のデータを解析した結果、1日に60分以上の昼寝は、2型糖尿病の発症リスクを 45%も上昇させることなどが判明しました。

具体的な研究結果の詳細は次の通りです。

その結果、1日当たり60分以上の昼寝をすることは、全く昼寝をしないことに比べ、2型糖尿病発症のリスクが45%上昇することに関連していた(相対リスク1.45、95%CI 1.25~1.69, P=0.03)。

また、1日当たりの昼寝時間が40分以内であれば、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの発症リスクの上昇は全く認められず、40分を超えると両リスクが徐々に上昇を始め、リスクの有意な上昇として認められたのが60分以上だったようです。

昼寝の時間と代謝性疾患リスクが関連する理由について

昼寝の時間の長さが糖尿病や肥満といった代謝性疾患リスクに関連するメカニズムは、残念ながら現時点では明らかではありません。

しかし、昼寝の時間がどうしても長くなってしまう人は、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害によって夜間の睡眠が十分に取れておらず、この睡眠不足を昼寝で補おうとしている可能性があります。

そして、睡眠不足や睡眠障害は糖尿病や肥満といった代謝性疾患リスクを高めることが知られています。

また、長時間の昼寝を必要とする人は、そうでない人に比べて体調が悪いことが考えられ、それが糖尿病や肥満を発症する様々な危険因子を抱えている可能性もあります。

カフェインを自然のタイマーとして活用

いずれにしても、60分以上の昼寝を習慣にしている人は、糖尿病やメタボリックシンドロームの発症リスクが高くなっていることをまずは自覚すべきだと言えますね。その上で、睡眠障害など昼寝が長時間に及んでしまう原因を特定し、これを取り除くことが大切ではないでしょうか。

もちろん睡眠障害を改善することは、そう簡単なことではありません。そこでまずは、コーヒーや紅茶などに含まれているカフェインを活用してみてはいかがでしょうか。カフェインの覚醒効果は飲んですぐにではなく、30分程度で徐々にあらわれ、その後数時間持続するとされています。

そこで、昼寝に入る寸前にカフェインを摂取することで、早ければ30分後、糖尿病や肥満のリスクが徐々に上昇しはじめる40分後にはその効果を発揮し、自然に覚醒できるタイマーとして有効活用するわけです。

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category : 糖尿病

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