奥歯を全て失った高齢者は動脈硬化の発症リスク倍増

歯を失う最大の原因である歯周病は、心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病など様々な生活習慣病のリスク因子ですが、これは歯周病の原因となる細菌が、様々な病気を引き起こすとされています。

ところが今回、食物の咀嚼に重要な役割を果たしている奥歯を失うこと自体も、生活習慣病の一つである動脈硬化の発症リスクを倍増させていることが、厚生労働省研究班の調査の結果判明しました。

今回の調査は、兵庫県内の70歳代の男女約500人を対象に、上下左右に4本ずつ計16本の奥歯の残存状態と動脈硬化との関係を調べたもので、その具体的な調査結果は次の通り。

奥歯が全部ある265人で動脈硬化が見つかった割合は約4割だったのに対し、全て失った121人では約6割だった。喫煙や歯周病などの要因を除外した上で比較したところ、奥歯がない人は、ある人に比べて1・87倍、動脈硬化になりやすいとの結果が出た。

別の調査で、奥歯が全てない人は、奥歯が残っている人よりも、動脈硬化の原因となる血液中の活性酸素や脂質を除去する成分を豊富に含む、緑黄色野菜の摂取量が15%、魚介類の摂取量が12%少ないとの結果が出ており、研究班は、そのことが動脈硬化の発症率倍増に繋がっているとの見方を示しています。

逆に言えば、たとえ奥歯を全て失っていたとしても、適切な入れ歯を使ったり、調理を工夫したりして、繊維質の多い緑黄色野菜や貝類、干し物などを避けずに摂取すれば、動脈硬化の発症率を半減できることを意味していると考えることもできますね。

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category : 動脈硬化

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