大腸がん19%抑制!アスピリンのがん予防に関する米最新報告

前記事では、糖尿病薬として広く使用されている薬剤に、大腸がんの元となる大腸ポリープの再発を抑制する効果が確認されたという、日本の研究成果を取り上げました。

その記事の中でも触れていますが、以前より鎮痛薬として知られているアスピリンに大腸がんを予防しうる可能性が示されており、日本でも2015年より大規模な臨床研究が実施されています。そんな中、今回アメリカから、アスピリンのがん予防効果に関する最新の報告がありました。

アスピリン5年間継続服用で大腸がんリスク19%抑制など

米マサチューセッツ総合病院の研究チームが、看護師や医療従事者約13万6千人を対象とする調査で収集された32年分相当のデータを分析した結果、得られた研究成果は次の通りです。

常用量または低用量のアスピリンを週に2回以上服用している人々は、アスピリンの定期的な服用を報告しなかった人々に比べて、あらゆる種類のがんの発症リスクが3%低いことが分かった。

アスピリンの使用は、大腸がんのリスクを19%、各種の消化管がんのリスクを15%、それぞれ減少させた。

残念ながら今回の調査では、消化管がん以外の乳がん、肺がん、前立腺がんなどに対してはアスピリン使用による発症リスクの抑制効果は認められなかったものの、大腸がんをはじめとする消化管がんの発症リスクを顕著に下げることがわかったのです。

ちなみに、このアスピリンの予防効果は、標準錠剤を週に0.5~1.5錠、または低用量錠剤を1日1錠、5年間継続して服用した場合に現れたのだとか。

この結果について研究チームは、アスピリンによる予防は現在広く行われている予防的スクリーニング検査である大腸内視鏡検査を代替するものではなく、あくまで補助的に取り入れるべきとした上で、次のような試算も示しています。

アスピリンの使用が50歳超の米国成人のうち、大腸内視鏡スクリーニング受診者からさらに7500人、3000万人近い未受診者からさらに9800人の大腸腫瘍を予防する可能性がある。

但し、前記事でも触れていますが、アスピリンの服用には胃腸障害は消化管出血などの副作用があり、脳卒中などのリスクも伴うため、大腸がんの予防策として一般的に活用しうるためにはその点をクリアしなければなりません。

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category : がん治療・がん研究全般

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