みかんで糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病を予防!βクリプトキサンチンの効果

果物は血糖値を急激に上げる?

血糖値をコントロールするための食餌療法が必要な糖尿病患者はもちろん、糖尿病の予防を考えている人にとって、果物は体に良いことはわかっていても、その甘さは気になるところではないでしょうか。

その甘さのせいで果物は、糖分やエネルギーが高く、血糖値を急激に上げるという誤ったイメージを持ち、控えている方も少なくないようですが、実際には、果物の甘さの元となっている果糖は、他の糖に比べるとエネルギーが低く、血糖値の上昇率も低いことがわかっています。

果物を食べると中性脂肪が増える?

また、果物を食べると血中の中性脂肪が増え、高脂血症の原因になるなどという説もあり、特に中性脂肪が高めな人などは、果物を食べることに慎重になっている方も多いようです。しかし、こちらも動物実験での結果を拡大解釈したものに過ぎず、人間の場合は糖類の摂取が生活習慣病に直接結びつくことはないと、WHO等も結論づけています。

それどころか、果物にはビタミンやカリウム、食物繊維が豊富に含まれているため、特にカロリー制限の必要のある食事においては、効率良く必要な栄養素が摂れる貴重な食材だと言えるのです。

みかんに含まれる橙色の色素「βクリプトキサンチン」の効果を確認

そして今回、農研機構果樹研究所と浜松医科大などの研究チームにより、日本人にとっては馴染みの深い果物であるみかん ”に、糖尿病や脂質異常症、非アルコール性肝機能異常症などの生活習慣病を予防する効果が確認されました。

この研究は、温州みかんの産地である浜松市の三ケ日町地域における30~70歳の男女 1,073人を対象に、10年間に渡る栄養疫学調査を実施し、みかんの皮の中に豊富に含まれている、橙色の色素「βクリプトキサンチン」の血中濃度と様々な生活習慣病の発症との関連を統計的に分析したものです。

その具体的な研究結果は次の通り。

その結果、毎日3、4個食べるレベルの血中濃度の人は、毎日は食べないレベルの人と比べて、糖尿病の発症リスクが57%低かった。非アルコール性肝機能異常症は49%、脂質代謝異常症も33%低かった。

いずれのリスク低減効果も目を見張るものがありますが、みかんの産地に住まない人にとって、毎日3、4個のみかんを食べ続けることは、そう簡単なことではありません。

しかし、この有効成分「βクリプトキサンチン」は、体内蓄積期間が他のカロテノイドよりも長いという特徴があるので、食べたい時に食べるだけでも、をの効果を十分に期待できると思われます。

実際に、この「βクリプトキサンチン」をマウスに投与したところ、肝臓の炎症抑制や脂肪細胞でのエネルギー消費促進などの働きがあることも確認されたのだとか。

但し、喫煙や飲酒などの習慣がある場合は、βクリプトキサンチンの血中濃度が低くなり、その効果も減ぜられることがわかっています。

もっとも、これについても、βクリプトキサンチンが喫煙や飲酒などにより生じた活性酸素を除去するために消費されていると考えることもでき、これらの良くない生活習慣によって上昇する疾患リスクを下げることに繋がっていると言えますね。

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category : iPS細胞

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