ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の病院設置型治療装置が完成

正常な細胞にはあまりダメージを与えることなく、がん細胞のみを選択的に狙い撃ちできる放射線治療「ホウ素中性子捕捉療法BNCT)」に関するトピックスは、これまでこのサイトでも度々取り上げてきました。


「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」とは?

がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を被験者にあらかじめ点滴しておき、体外からエネルギーの低い中性子線を1時間ほど照射するというものです。

がん細胞に取り込まれたホウ素は、中性子を吸収すると核分裂を起こして、別の放射線を出すのですが、ホウ素から放出される放射線の殺傷力は細胞1個分ほどの範囲しか届かないため、結果的にホウ素を取り込んでいる細胞のみが死滅し、周囲の正常細胞にはダメージを与えにくいという最大の利点があります。

病院設置型の新治療装置が完成!来年度末にも治験開始へ

1968年に日本でこの治療が行われるようになって以来、このホウ素中性子捕捉療法用の治療装置の開発において、日本は長年に渡って世界をリードしてきました。

従来は中性子の供給源として、医療施設ではない研究用の原子炉を使っていましたが、今回、中性子線を発生させる病院設置型の医療機器が開発され、国立がん研究センター中央病院内において、新開発の治療装置が完成し公開されました。

国立がん研究センターは、「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」の実用化に向け、2016年度末の治験開始を目指しているとのこと。現時点では、PETでホウ素の集積を確認することができ、かつ、体表面から6.5cm以内に存在する腫瘍が望ましく、悪性黒色腫(メラノーマ)などが治験対象となる可能性が高いようです。

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category : 医療機器

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