自身の幹細胞を使った乳房再建法の臨床研究が9月より開始

乳がんの手術で乳房を失ったり、変形して左右のバランスが悪くなってしまった場合、それによる精神的な苦痛や日常生活の不都合などを減免するために試みられるもう一つの手術を、”乳房再建術”と言います。

これまでの乳房再建術には、患者自身の背中や腹部の組織を使う筋皮弁法、シリコンなどの人工物を使うインプラント法、脂肪やヒアルロン酸注入などが行われていましたが、安全面を含めて満足度の高い再建が得られていない場合もあるようです。

安全性が高く、より負担の少ない乳房再建法確立に向けて

今回、そんな乳房再建術において、これまでよりも安全性が高く、より自然な乳房に近い状態への再建が可能な、新しい乳房再建法確立に向けて、この9月より培養脂肪幹細胞を用いた乳房再建療法の臨床研究がスタートするようです。

この臨床研究を実施するのは、株式会社カネカのグループ会社であるバイオマスターが運営するセルポートクリニック横浜です。臨床研究の概要と特徴は次の通り。

本計画の特徴は、自身の少量の脂肪から取り出し培養で増やした幹細胞を脂肪と混ぜる独自技術を用いて乳房を再建する点にあり、取り出す脂肪量が従来の脂肪移植にくらべて少なく負担が小さいことに加え、自身の幹細胞と脂肪を用いるため、安全に元の乳房に近い状態への再建が期待できる。

この臨床研究によって、安全性と有効性が確認されれば、患者にとって乳房再建法の選択肢が一つ増えるだけでなく、取り出す組織が少なくて済むので、より患者への負担が少なく、さらに患者自身の幹細胞を利用するので、より安全な乳房再建が可能となります。

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category : 乳がん

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