初めて都道府県別のがん患者数が明らかに!これを地図上に示して見えてきたこと

心筋梗塞などの心疾患や、脳卒中などの脳血管疾患をおさえて、現在、日本人の死因として最も多いのは”がん”です。

今回、独立行政法人国立がん研究センターは、日本の各都道府県において2011年に新たにがんと診断された患者の全国推計値を算出し、報告書をまとめました。

それによると、2011年に新たにがんと診断された全国の患者の推計数は、男性496,304人、女性355,233人、合計851,537人で、男女別に見た”がん発症部位の順位”は次の通りです。

■男性
1位 : 胃がん
2位 : 前立腺がん
3位 : 肺がん

■女性
1位 : 乳がん
2位 : 大腸がん
3位 : 胃がん

都道府県別の傾向を地図上に示してみたところ…

また、これまでは単にがんと診断された患者数とその罹患率だけの報告に過ぎなかったのですが、集計の精度が向上したことなどもあって、今回初めて各都道府県別の傾向を地図上に示してみたところ、非常に興味深い結果が得られたようです。

胃がんの都道府県別傾向

胃がん患者の割合は、男女ともに日本海側が高い傾向にあることが確認されました。これは、食塩の摂取量といった食生活などが影響している可能性があると見られています。

大腸がんの都道府県別傾向

大腸がん患者の割合は、北海道、東北地方、山陰地方において高い傾向が見られました。

肝がんの都道府県別傾向

肝がん患者の割合は、男女ともに近畿以西の西日本で極めて高い傾向が見られました。また、東日本の各都道府県では相対的に低かったのですが、なぜか山梨県だけが非常に高くなっていることも特徴的です。

肺がんの都道府県別傾向

肺がん患者の割合が特に高くなっていたのは、男性で北海道や青森県、近畿圏、大分県で、女性では北海道、大阪府、京都府、広島県、大分県。男女ともに西日本が相対的に高い傾向が見られました。やはりこれは喫煙率の高さが関係している可能性があるようです。

乳がん、子宮がん、前立腺がんの都道府県別傾向

女性の乳がんや子宮がん、男性の前立腺がんについては、群馬県や長野県、中国四国地方などで高い傾向があるものの、全国的にはハッキリとした偏りは見られなかったようです。

地域ごとの調査結果の意議について

これらの地域別の調査結果に、その地域に特有な食生活を中心とした生活習慣などを重ね合わせることにより、各種のがんにどのような生活習慣上のリスク因子が、より強い影響を与えているのかなどを知る手がかりになるかも知れません。

今回の地域ごとの調査結果が、今後のがん研究やがんの早期発見に役立つことが期待されます。

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category : がん治療・がん研究全般

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