心臓ホルモンで肺がん転移抑制!臨床研究が実施される10施設

がんの手術の際に、ちぎれたがん細胞が血液中に入り込むケースがあり、これが他の臓器への転移の要因となっていると言います。

今回、国立循環器病研究センターなどは、心臓から分泌される”ANP”と呼ばれるホルモンを手術直前から投与することで、肺がん手術後の転移を抑制できるか否かを調べる臨床研究を始めると発表しました。

今年2月、”ANP”にがん移転抑制効果を発見

1984年に発見されたホルモン”ANP心房性ナトリウム利尿ペプチド)”は、利尿作用や血管拡張作用を有しており、急性心不全に対する治療薬としてすでに承認されていました。

今年2月、国立循環器病研究センターと阪大大学院の研究グループは、この”ANP”が血管に作用し、手術後に血管内に放出されたがん細胞の付着を防ぎ、がんの転移や再発を抑制していることを、マウスを使った実験で突き止めたのです。今回実施される臨床研究の詳細は次の通り。

臨床研究は、ANPの効果を詳しく調べるのが目的。肺がんの手術を受ける患者500人を手術の直前からANPを3日間点滴する群と、点滴しない群に分けて、手術後に肺がんが転移した割合などを比べる。

現時点で”ANP”は、がんを抑制する薬としては未承認ですが、研究は医療費の一部に公的医療保険が使える「先進医療」の枠組みが適用されるのだとか。臨床研究が実施される10施設は以下の通りです。

  • 大阪大
  • 東京大
  • 北海道大
  • 山形大
  • 神戸大の各付属病院
  • 国立病院機構刀根山病院
  • 大阪府立成人病センター
  • 大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター
  • 山形県立中央病院
  • 国立がん研究センター東病院

今回実施される全国規模の臨床研究は、先進医療の審査期間を短縮する国家戦略特区の特例(先進医療B)を活用した全国初の事例となります。

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category : がん治療・がん研究全般

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