がん転移の仕組みを解明!転移先の予測、転移予防の可能性も

がん細胞は増殖して周囲の正常な細胞や組織を破壊するだけでなく、血液やリンパ液に乗って、離れた臓器に転移し、そこで新たな病巣を形成しながら無限に増殖し続け、ついには宿主である人間を死に至らしめます。

がんの死亡原因のほとんどは、がんの転移によるものとされており、転移の予測と予防が可能となれば、生存率の向上に繋がると考えられています。

そして今回、米コーネル大の星野歩子博士らの研究チームは、がん細胞が転移する臓器を決定する仕組みをマウスの実験で明らかにしました。転移する臓器を事前に予測することができれば対処しやすくなるだけでなく、がんの転移自体を予防できる可能性もあるのだとか。

そのがん細胞が転移する臓器を決定する具体的な仕組みは次の通りです。

転移ではまず、がん細胞から放出される「エクソソーム」という袋状の粒が、血液やリンパ液の流れに乗って別の臓器に移動し付着。それを足場としてがん細胞が集まることが分かった。

がん細胞から放出される「エクソソーム」の表面には、それぞれ特定の臓器にだけ取り付く小さな突起があり、この突起の種類を調べれば、どの臓器に転移するかを予測することも可能となるとのこと。

さらに、この「エクソソーム」の表面にある突起とくっつく性質のあるタンパク質を、あらかじめマウスに投与しておいたところ、エクソソームやがん細胞が臓器に定着するのを大幅に減らすことにも成功しており、転移を予防しうる可能性も示されたわけです。今後のさらなる研究に期待しましょう。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : がん治療・がん研究全般

このページの先頭へ