カニの殻から作った極細繊維でアトピーの症状と進行を抑制

いよいよ4月に入り、日本各地から桜の便りが続々と届いています。気温が低く、空気が乾燥する冬に比べると、穏やかで過ごしやすい春ですが、アトピー性皮膚炎を患っている人にとっては、憂うつな季節でもあります。

と言うのも、春という季節は、気温が上昇し紫外線の量が増加する上に、花粉や黄砂、PM2.5などの汚染物質が飛び回り、さらには転勤や新学期などで生活環境が大きく変わる季節でもあり、症状を悪化させる要因が揃っているからです。

カニ殻から作った極細繊維を塗布するだけでアトピーを抑制

今回、そんなアトピー性皮膚炎患者にとって嬉しい報告がありました。カニやエビの殻を原材料とする極細繊維を患部に塗布するだけで、アトピー性皮膚炎の症状が抑えられ、さらに皮膚の炎症の進行も抑えることがマウス実験で確認されたのです。

これまでの研究で、カニやエビの殻の主成分であるキチンには、肌の保湿効果や傷の修復促進効果などが確認されていましたが、今回、鳥取大学の研究チームは、カニの殻から幅が約10ナノメートル(1ナノメートルは1メートルの10億分の1)のナノファイバーとしてキチンを取り出した新素材「キチンナノファイバーキチンNF)」を開発。

これをアトピー性皮膚炎を発症したマウスに塗布したところ、前述のような優れた効果が確認できたのだとか。従来のキチンだけでは、それらの効果は認められていなかったことから、極細繊維ナノファイバーという形態が皮膚のバリア機能の維持を可能にしていると見られています。

まだマウス実験レベルの研究成果ですので、実用化にはまださらなる検討が必要のようですが、ナノファイバーという形態の効果が確認された今回の研究結果は、他の研究にも応用が効きそうですね。

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category : アトピー性皮膚炎

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