赤ちゃんの先天性股関節脱臼の発見が遅れるケースが増加!その意外な理由とは

「先天性股関節脱臼」とは、赤ちゃんの股関節がズレたり、ハズれたりなどの脱臼を起こす病気で、関節が完全にハズれてしまっている「完全脱臼」、関節がズレかかっている「亜脱臼」、大腿骨の頭の部分(骨頭)を受けている骨の発育が不十分で、大腿骨骨頭を十分に覆うことができない状態である「股関節臼蓋形成不全」の3種類があります。

先天性股関節脱臼の発見が遅れる意外な理由

先天性股関節脱臼は圧倒的に女の子に多く、「先天性」との名称が付いていますが、実際はその9割が後天的なものなのだとか。痛みは特にありませんが、放っておくと関節が変形することもありますし、治療開始が遅くなれば遅くなるほど治りにくくなるので、早期に発見してあげることが何よりも重要です。

現在では、啓発の効果や少子化によって赤ちゃんの絶対数が減少したため、先天性股関節脱臼の患者数自体は数十年前の10分の1(1000人中1~3人)程度にまで激減しました。

ところが、今度は逆に、患者減少によって知識のある医師や保健師が減ってしまったため、ゼロ歳児の定期健診では発見することができず、歩き始めてようやく異常に気づくなど、先天性股関節脱臼の発見が遅れてしまっている事例が増えてきたのだとか。

先天性股関節脱臼の治療方法

生後3~4か月検診で発見できた場合は、臼蓋成形不全のような軽度の脱臼や、脱臼が疑わしいという程度の場合には、おむつの当て方や抱っこの仕方など、日常のちょっとした注意だけで治すことができます

これらの日常の注意だけでは治らない場合、あるいは完全脱臼が疑わしい場合など、股関節がハズれてしまっている場合は、専用の治療用の装具を装着します。平均にして3~4ヶ月程度装着していれば自然に脱臼が治るよう工夫されたもので、これにより亜脱臼で100%、完全脱臼でも90%完治に導くことができるようです。

ところが発見が遅れてしまった場合など、関節が外れたまま骨の成長が進んでしまうので、当然に治療が難しくなります。上記の治療用装具をつけても良くならない場合は、けん引という足を引っ張る治療が必要になるわけですが、それでもダメな場合は手術が必要になる場合も希(全体の3%)にあります。

先天性股関節脱臼を早期に発見するためのチェックポイント

最後に、先天性股関節脱臼を早期に発見するためのチェックポイントをご紹介しておきます。

  • 膝を曲げた状態で股を広げると股関節で音が鳴る。
  • 両足を曲げて膝が外を向くように広げると開きが悪い。
  • 両足を揃えると、太ももやお尻のシワの数が左右で異なる。
  • 歩き始めが遅く、歩き出しても足を引きずるように歩く。

前述の通り先天性股関節脱臼は痛みを伴わないため、日頃から注意深い観察が不可欠だと言えますね。治療のスタートが早ければ早いほど楽に治せますので、もしも「おかしい」と感じた場合は、迷わず整形外科での受診を。

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category : 赤ちゃんの健康

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