40歳以上の13%が”COPDの疑い” うち38%が非喫煙者だった

最近は”COPD”として盛んに啓発が行われている慢性閉塞性肺疾患は、長年の喫煙などにより、肺の中にあって酸素と二酸化炭素を交換する肺胞の破壊や、気道に炎症が起こることで、長い年月をかけて徐々に呼吸が困難になっていく慢性の呼吸器疾患の一つです。

COPDの症状は咳や痰など、ごくありふれた症状である上に、ごくゆっくりと進行するために、病気として自覚されにくいという特徴があり、見過ごしてしまうことの多い病気と言われています。

治療を受けないまま病状が進行した場合、日常生活にも支障を来すようになり、最終的には命にもかかわる恐ろしい病気なのですが、早期に発見し早期に治療を開始することで、病状の進行を食い止めることのできる病気でもあります。

1000人超の大規模調査で驚きの結果が

2013年11月、大阪の万博記念公園で市立吹田市民病院と独立行政法人「環境再生保全機構」により、COPD予防の啓発イベントとして「肺機能測定に参加した人数世界一」というギネス世界記録樹立を目指して、1029人の肺機能測定と問診票によるCOPD実態調査が実施されました。

そして今回、東京で開催された「第55回 日本呼吸器学会学術講演会(4月17~19日)」にて、上記の実態調査の結果が発表されました。その注目すべき結果は次の通りです。

肺機能測定を受けた40歳以上の771人中、1秒率が70%未満と気流閉塞があると判断されたのは175人(22.7%)。この175人のうち、非喫煙者は67人(38.3%)、継続喫煙者は29人(16.6%)、既喫煙者が72人(41.1%)…

また、40歳以上の参加者における、COPD患者をスクリーニングするための簡易質問票「IPAG」の解析結果については、データに不備があった人を除いた943人のうち、40歳以上でIPAGが20点以上だったのは714人中259人(36.3%)。この259人中、非喫煙者は139人(53.7%)、継続喫煙者は25人(9.6%)、既喫煙者が95人(36.7%)。

40歳以上で簡易質問票「IPAG」が 20点以上、かつ、気道の炎症による閉塞が認められた人を”COPDの疑いあり”と設定したところ、これに該当したのは 714人中 94人と実に 13.2%にも及んだのだとか。さらにその喫煙率を調べてみた結果は次の通りです。

  • 非喫煙者 : 36人 (38.3%)
  • 既喫煙者 : 44人 (46.8%)
  • 継続喫煙者 : 14人 (14.9%)

今回の調査は、喘息とCOPDの鑑別が難しかったため、調査結果はあくまで”COPDの疑い”にとどまり、確定診断には至っていないようですが、40歳以上のCOPDの疑いありとされた人が13%以上にも及ぶこと、さらに、これまでCOPDは主に喫煙経験がその原因とされているだけに、”COPDの疑いあり”とされた非喫煙者の多さには驚かざるを得ません。

もちろん現在も喫煙習慣のある方、過去に喫煙経験のある方は、咳や痰などの異変には日頃から気をつけておくべきであるのは当然ですが、これまで喫煙経験のない非喫煙者も、COPDとは無縁であるとの考えは捨てておいた方が良さそうです。

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category : 喫煙習慣・飲酒習慣

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