エボラ出血熱の免疫を妨げる仕組みを解明!新薬開発に期待

エボラ出血熱が過去最悪の大流行

エボラ出血熱がシエラレオネ、リベリア、ギニア、ナイジェリアなどの西アフリカを中心に感染を広げており、40年前のエボラウイルス発見以降最悪の流行となっています。

その流行規模はこれまで大幅に過小評価されているとの見方もあり、世界保健機関(WHO)も先日、拡大防止のためには”異例の措置”を講じる必要があるとの見解を表明しました。

エボラウイルスに対してヒトの免疫システムが機能しない仕組みを解明

今回、アメリカのワシントン大などの研究チームにより、エボラ出血熱のウイルスが感染の初期段階において、人間の免疫反応を妨げる主要な仕組みの一つが解明されたようです。その具体的な仕組みは次の通り。

ウイルスが細胞に侵入すると、通常は細胞質内にあるたんぱく質「STAT1」が運搬役のたんぱく質「KPNA」と結合してDNAのある細胞核内に運ばれ、免疫反応を担う遺伝子群が働き出してウイルスを退治する。

エボラウイルスのたんぱく質「VP24」がSTAT1より先にKPNAに結合することを発見した。その結果、STAT1が細胞核内に入れず、免疫を担う遺伝子群が働かないため、ウイルスが増殖してしまう。

つまり、エボラウイルスのたんぱく質「VP24」と運搬役のたんぱく質「KPNA」の結合を阻害するような化合物を作ることができれば、本来の免疫システムが通常通り機能し、エボラウイルスを叩くことも期待できるわけです。

エボラ出血熱の封じ込めには、今後半年近くかかるとの見通しもあり、世界的な大流行の懸念もされている現状にあって、今回の研究成果は、エボラ出血熱の新しい治療薬を開発する手がかりになると期待されています。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : その他の感染症

このページの先頭へ