高血圧患者に高血圧薬と葉酸の併用で脳卒中リスク21%低下

高血圧は脳卒中の最大のリスク要因

脳卒中のリスク要因としては、肥満や不整脈、糖尿病、喫煙、高コレステロール血症、過度の飲酒など様々なものが挙げられますが、その中でも最も脳卒中のリスクを押し上げているのは高血圧です

収縮期血圧が10mmHg上昇するごとに、脳卒中のリスクが男性で約20%、女性で約15%も高くなると言われており、脳卒中予防を考えた場合、まずは第一に考えるべきは高血圧対策とされています。

ACE阻害薬と葉酸の併用で脳卒中リスク21%低下

今回、脳卒中による死亡者が多く、その対策が急がれている中国から、現在一般的に用いられている高血圧の治療薬であるACE阻害薬の一種”エナラプリル”と葉酸の併用により、脳卒中リスクを 21%も低下させうる可能性が示されました。

2008年5月~13年8月に中国江蘇省と安徽省の32町村で脳卒中および心筋梗塞既往のない高血圧成人2万702例をエナラプリル10mgと葉酸0.8mgの合剤を1日1錠経口投与する群(葉酸強化群1万348例)とエナラプリル10mg錠のみ投与する群(対照群1万354)にランダム化して治療した。

中略

中央値4.5年の治療期間中に,葉酸強化群の282例(2.7%),対照群の355例(3.4%)が初発脳卒中を発症した。初発脳卒中の絶対リスク減少率は0.7%,相対リスク減少率は21%〔ハザード比(HR)0.79,95%CI 0.68~0.93〕であった。

もともと葉酸不足は動脈硬化を促進することが知られていましたが、これまでの研究では、脳卒中の予防としての葉酸治療の有効性については、一貫したデータが得られていませんでした。その意味で、葉酸強化による脳卒中予防の可能性を示した今回の研究成果の意議は大きいと言えます。

また、葉酸は水溶性ビタミンのため過剰摂取による副作用の心配もほとんどなく、サプリメントなどを利用すれば、安価で簡単に補充や強化が可能です。

さらに、葉酸には今回の脳卒中予防効果だけでなく、胎児の先天性奇形の予防や貧血の予防、動脈硬化の予防など様々なベネフィットが得られることを考えれば、ACE阻害薬”エナラプリル”の服用者のみならず、正常血圧の人も積極的に葉酸を摂取すべきと考えても良いのではないでしょうか。

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category : 高血圧症

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