がん細胞が動くメカニズムを解明!がん転移抑制に期待

約37兆個にも及ぶ人体の細胞は、通常はそれぞれが適切な場所に存在し続けるように、その運動が制御されています。これに対してがん細胞が自由に動き回り、転移することができるのはなぜでしょうか?

細胞の動くメカニズムを分子レベルで解明

今回、神戸大学バイオシグナル研究センターの研究グループは、細胞膜の膨らむ力を感知するたんぱく質が、がん化した細胞の動きを制御していることを突き止めました。がん細胞の移転にもかかわるメカニズムの一端が解明されたわけです。

これまでの研究でも、細胞の動きに”細胞膜の膨らむ力”が関わっていることはわかっていましたが、研究グループは、サルやヒトのがん細胞を使った実験で、初めて分子レベルで細胞の動くメカニズムを解明しました。

細胞膜に存在する「FBP17」というタンパク質が、正常の細胞に比べて張りが弱いことを感知すると、運動の原動力となる分子を片側に集中させていた。それによって細胞が特定の方向への推進力を得ることが分かった。

正常な細胞の細胞膜には十分な張りがある一方、がん細胞のそれは張りがやや弱まった状態であると考えることができることから、さらに研究が進めば、”細胞膜の膨らむ力”の強弱で、がんの早期発見が可能となるかも知れません。

また、細胞の動きを制御するタンパク質「FBP17」の働きを抑えることで、がん細胞が動くことを阻止して、がんの転移を抑制するなど、新たながん治療に応用できる可能性もあるようです。

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category : がん治療・がん研究全般

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