女性アスリートは月経前症候群(PMS)で疲労骨折リスク1.66倍

月経前症候群とは?

月経が始まる1~2週間ほど前から、イライラや集中力の低下、腹痛、肌荒れ、眠気、不安、頭痛、のぼせ、むくみなどの様々な不快症状が起こり、月経が始まると次第に弱まって、やがて消えていく症状を「月経前症候群PMS)」と呼ばれています。

月経前症候群(PMS)の不快症状は、人によっても、また、その月によっても大きく異なり、実に200種類以上に及ぶとも言われており、女性の約8割が何らかの不快症状に悩まされているとされています。

女性アスリートの約2割が疲労骨折を経験

月経前症候群(PMS)の発症には、排卵後の女性ホルモンの変化が関係していると考えられており、もちろんその影響を受けるのは、女性アスリートも例外ではありません。

特に最近では、女性アスリートの疲労骨折が増えており、直近の調査では、本格的にスポーツに取り組む女性アスリートの約2割が疲労骨折を経験しているとの結果も出ているほどです。

この女性アスリートの疲労骨折の一要因として、月経不順が指摘されてきましたが、この月経前症候群(PMS)と疲労骨折との関連を調べた研究は、これまでありませんでした。

月経前症候群が疲労骨折リスクと関連

そして今回、近畿大の武田卓教授らの研究チームによる調査の結果、高校の運動部に所属している女子生徒で、月経前症候群(PMS)による不快症状がある生徒は、運動中に疲労骨折を起こしやすいことがわかりました。

研究チームは、2014年に仙台市の高校に通う女子生徒 1,818人に対してアンケートを実施。運動部に所属し、月経周期が正常な394人について分析しました。

その結果、卵巣機能が正常な状態でも 16.8%の生徒に疲労骨折が発生していることが判明。また、月経前症候群(PMS)などで生活に支障をきたすほどの不快症状がある 40人のうち、疲労骨折の経験があると答えた生徒の割合は、PMSの症状のない生徒に比べて、1.66倍高いとの結果が得られたのです。

月経前症候群の管理・治療は疲労骨折予防にも

研究チームはこの結果について、月経前症候群が月経痛以上に運動時のパフォーマンス障害を引き起こし、また、認知・運動能力の低下から、無理な身体負荷を引き起こしている可能性があること。さらに、摂食障害などによる偏食から、骨に悪影響を与えていることなども、疲労骨折発症の一因になっている可能性があると指摘しています。

今回の研究成果は、月経前症候群の適切な管理・治療が、単に競技でのパフォーマンス向上だけでなく、疲労骨折の予防にも繋がることを示したものだと言えますね。

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category : 生理痛・月経前症候群

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