日本人の2型糖尿病に関与する7つの遺伝子領域を新発見

我が国の糖尿病患者数は予備群を含めると、実に2千万人を越えるとも推測されており、その約9割は生活習慣などの環境要因とともに遺伝要因が発症に関与している2型糖尿病で占められています。

これまでの研究により、2型糖尿病の発症に関連すると考えらる多くの遺伝子が発見されていますが、実はそのほとんどは欧米人を対象として実施された遺伝子解析によるものでした。

しかし、日本人の2型糖尿病の遺伝要因を解明するためには、やはり日本人を対象とした解析を行う必要があると言えるのです。

4万人を超える日本人集団を対象に2型糖尿病の関連遺伝子を調査

そして今回、理化学研究所や東京大学などの共同研究チームは、4万人を超える日本人集団を対象に、疾患の発症に関連する遺伝子を発見するための代表的解析手法である”ゲノムワイド関連解析(GWAS)”を実施し、日本人の2型糖尿病の発症に関与する7つの遺伝子領域を新たに発見しました。

さらに、この7つの遺伝子領域と、これまで報告されていた2型糖尿病の発症に関連する83の遺伝子領域を合わせた、合計90の遺伝子領域内の遺伝子について、様々な遺伝子情報データベースと網羅的に照合した結果、既存の2型糖尿病薬に加えて、糖尿病以外の病気に対する治療薬として開発中の薬剤の中にも、2型糖尿病の発症に関与する遺伝子をターゲットとしているものが複数存在していることが判明したのだとか。

特にその中でも、がんや白血病、関節リウマチに対する治療薬として、現在臨床試験中の薬剤も含まれており、それらの薬剤は2型糖尿病の治療にも適応できる可能性が大いにあると見られています。

2型糖尿病の治療法や治療薬の効果の発現には個人差があり、当然、それぞれの患者に最適な治療や薬剤は異なります。今回の研究成果により明らかになった7つの遺伝子領域内の遺伝子について、その働きなどをさらに詳細に解析することで、2型糖尿病患者の個人の体質に合わせた、より効果的な治療法の確立に繋がると期待されています。

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category : 糖尿病

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