緩やかな坂がある地域に住む高齢者の糖尿病悪化リスク低下

緩やかな坂道がある地域に住む高齢者は、平らな地域に住む高齢者に比べて、中等度以上の糖尿病になるリスクが低下することがわかりました。

この研究成果は、東京医科歯科大などの研究チームによるもので、全国の30市町村、14万人の高齢者を対象とした大規模調査プロジェクト「JAGES(日本老年学的評価研究)」の一環です。

研究チームは、愛知県の6市町に住む65歳以上の高齢男女 8,904人を対象に、住んでいる地域の坂の傾斜と糖尿病リスクとの関連を調べました。

その具体的な分析結果は次の通りです。

各地域の坂の傾斜は約1~10度で、平均は約3度。1カ月の血糖値の状態を表すHbA1cが7.5%以上である中等度の糖尿病だったのは223人だった。坂の傾きが1.48度上がると、中等度の糖尿病になる可能性は18%下がっていた。

但し、HbA1cが 6.5%以上の軽度の糖尿病について見た場合には、坂の傾斜と糖尿病リスクとの間に関連性は見られなかったようです。

筋肉は多くのブドウ糖を消費する臓器ですから、筋肉が減ると当然、ブドウ糖の消費も少なくなり、血糖値が上がりやすくなってしまいます。

高齢者は加齢や生活習慣などにより、ただでさえ筋肉の量が減ったり筋力が低下しやすいため、特に高齢者の糖尿病対策を考えた場合は、筋肉を減らさないことが重要です。

今回の結果は、日常的に緩やかな坂道を歩くことで、本人も気付かないうちに運動量が増え、筋肉を維持することで、ブドウ糖をしっかりと消費して血糖値の上昇を抑え、糖尿病の重症化を防いでいるのではないかと考えられています。

糖尿病の予防や改善のためにウォーキングに取り組まれている方は、今回の研究成果をさっそく参考にして、日々のウォーキングコースに” 緩やかな坂道 ”を取り入れられてみてはいかがでしょうか。

  1. 緩やかな坂道で糖尿病が悪化するリスクが低下
  2. 愛知県の高齢男女8,904人を対象とした調査結果
  3. 坂の傾き1.48度上がると中等度の糖尿病になる可能性18%低下
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category : 糖尿病

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