緑内障の遺伝子変異を特定!早期発見のための検査キット開発へ

緑内障は我が国における失明原因の第一位を占めています。近年実施された大規模な疫学調査によると、40歳以上の日本人のうち20人に1人は緑内障を発症しており、さらにその調査で発見された緑内障患者のうち、それまでに緑内障と診断されていたのは全体の1割に過ぎなかったのだとか。

つまり、9割もの人が、緑内障の発症に気付かずに過ごしていたことになります。

と言うのも、緑内障の症状は、視野の中に見えない部分が出現したり、視野自体が狭くなるといったものが一般的ですが、その進行は非常にゆっくりで、両方の眼の症状が同時に進行することはほとんどありません。

そのため、もしも片側の眼に何らかの視力障害が現れても、もう片側の眼が無意識のうちにこれを補うことから、症状に気付くことが非常に難しいのです。

但し、緑内障と言えば、以前は失明に直結する恐ろしい眼病と捉えられてきましたが、現在では、緑内障に対する治療は格段に進んでおり、多くの緑内障はより早期に治療を開始することができれば、失明のリスクを回避することも十分に可能になっています。

緑内障患者に特有な遺伝子変異を特定

その意味でも、早期発見の重要性が以前にも増して高まっていると言える緑内障に関して、今回、京都府立医科大らの国際研究チームにより、緑内障のうち眼圧が上昇して発症する場合の遺伝子変異が突き止められました。

研究チームは、緑内障患者 10,404人を含む 39,747人の血液で遺伝子配列を解析した結果、眼圧の上昇が原因で発症するタイプの緑内障患者には、5つの領域の遺伝子配列に変異があることがわかったです。

既に、この遺伝子変異を利用して、緑内障の発症リスクを診断できる検査キットの開発にも着手しており、早ければ1年半後にも実用化される見通しのようです。現時点で想定されている検査料は1回4万円と高額ですが、将来的には1万円前後への引き下げを目指しているのだとか。

いざ自覚症状が出た時には、かなり進行してしまっていることの多い緑内障。この検査キットが実用化されたなら、できれば発症リスクが一気に高まる40代に入る前にこの検査を受け、自分の緑内障リスクを把握しておくことは、その後の早期発見のためには何より重要であると言えます。

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category : 緑内障

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