善玉コレステロール高値で心疾患リスクが上昇する可能性あり

”悪玉”と呼ばれるLDLコレステロールの上昇、あるいは”善玉”と呼ばれるHDLコレステロールの低下は、心疾患や脳卒中などのリスク増大に繋がるとされています。

そんな脂質異常症の治療としては、食事や運動などの生活習慣を改善したり、薬剤を使用することにより悪玉たるLDLコレステロールを減らすか、逆に、善玉たるHDLコレステロールを増やすか、またはその両方の対策を講じるという考え方が一般的でした。

もっとも現在では、スタチンなどの優れた治療薬の登場により、悪玉コレステロールを減らす方法が主流で、善玉コレステロールを増やす治療法については、なかなかその有効性が確認できていないのが現状のようです。

善玉コレステロールを増やしても…

当サイトでは以前にも、善玉コレステロールの上昇作用が確認されている主要な3つの治療薬における、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患リスクへの影響が確認されたイギリスの研究成果を取り上げたことがあります。

善玉コレステロールを増やしても心筋梗塞や脳卒中リスク減少せず

この研究の結果は、そのタイトル通り、3つの治療薬いずれにおいても、冠動脈疾患や心筋梗塞、脳卒中の全てにおいてリスクの減少が確認できなかったという、非常に残念なものでした。

心疾患リスクを減少させるどころか高めるケースも

そして今回、同じくイギリスの研究ですが、まれな遺伝子変異によって善玉たるHDLコレステロール値が高い一部の人は、心疾患リスクを減少させるどころか、逆に心疾患リスクが高まる可能性が示されたのです。

この遺伝子変異はドイツや東欧に居住していた祖先をもつアシュケナージ系ユダヤ人に特有の現象のようですが、もしかすると当該遺伝子以外にも、善玉コレステロールに期待されている有効性を減ずるものが存在するのかも知れませんね。

今回の研究成果が、実際の臨床試験において、善玉コレステロールの増加が心血管疾患リスクの減少になかなか繋がらないことに対して、一つの答えを導く足がかりになると期待されています。

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category : 脂質異常症

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