善玉コレステロールの働き弱いと動脈硬化性疾患リスク高まる

コレステロールの善玉と悪玉

コレステロールには善玉と悪玉があって、前者はHDLコレステロール、後者はLDLコレステロールと呼ばれていますが、実はコレステロール自体はいずれも変わりはなく、組み込まれるリポタンパクによって善玉か悪玉に区別されています。

”善玉コレステロール”と呼ばれているHDLは、内部にコレステロールが少ないリポタンパクで、血中の余ったコレステロールを取り込み、除去する働きがあります。

逆に、”悪玉コレステロール”と呼ばれているLDLは、コレステロールが豊富なリポタンパクで、血管や組織にコレステロールを運び込み、動脈硬化を引き起こす原因となるものです。

HDLコレステロールの働きと動脈硬化性疾患リスク

今回、国立循環器病研究センターの研究チームは、生まれつき悪玉コレステロール(LDLコレステロール)値が高い難病「家族性高コレステロール血症」の患者の血液を使った実験で、善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールの働きが弱いと、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患リスクが高まることを突き止めました。

その具体的な実験内容とその研究結果は次の通りです。

家族性高コレステロール血症の患者約220人のHDLを採取し、コレステロールを取り込んだ白血球の一種「マクロファージ」に加え、どれぐらいの量を引き抜けるかを体外で調べた。

すると、動脈硬化性疾患のリスクが高かったり既に発症したりした患者では、低リスクの患者に比べ、引き抜き能力が15~20%弱かった。

HDLコレステロールの働きの強弱が、具体的にどのように決まっているのかが解明されれば、心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患の新しい予防法の開発に繋がることはもちろん、血中のHDLコレステロールの機能を調べることが、同疾患の診断指針となる可能性に期待されています。

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category : 動脈硬化

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