遺伝性が疑われる乳がん・卵巣がん患者の20%に遺伝子変異

乳がんや卵巣がんを発症する人の5~10%は、遺伝的な要因が強く関係していると考えられており、その中でも最も多くを占めるのが、BRCA1またはBRCA2という遺伝子に変異が見られるのがHBOC遺伝性乳がん・卵巣がん)です。

両親のうちの一人がHBOCである場合、その子どもがHBOCを受け継ぐ可能性は50%とされ、BRCA1またはBRCA2のいずれかに変異があるHBOCの人が、生涯のうちに乳がんを発症するリスクは通常の6~12倍、卵巣がんのそれは10~40倍程度になると考えられています。

また、このHBOCの人は、若くして乳がんを発症したり、乳がんが多発したり、乳がんだけでなく卵巣がんも発症したりするため、一般的な乳がんや卵巣がんとは異なる医学的管理が推奨されています。

日本初の1千人規模の遺伝子調査を実施

そして今回、HBOCの診断・治療に携わる医師らでつくる日本HBOCコンソーシアムによる調査により、親族が乳がんや卵巣がんを発症し、自身も発症した患者ら 827人の遺伝子を調べたところ、その約20%に当たる165人に、BRCA1あるいはBRCA2の遺伝子変異が見つかりました。

日本で1千人規模のHBOCに関する遺伝子調査が実施されたのは、今回が初めてなのだとか。ちなみに米国の遺伝子変異発見率は十数%で、日本人がこの遺伝子変異の影響をより強く受けている可能性が示されたと言えますね。

今回の調査結果により、乳がんや卵巣がんを発症した際、遺伝子検査を受けるか相談できる遺伝カウンセリングの態勢充実が、今後一層求められることになりそうです。

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category : 乳がん

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