卵子にミトコンドリア移植で若返り!新不妊治療法の臨床研究 承認へ

不妊治療として実施される体外受精の成功率は、自然妊娠同様、対象者の年齢が高いほど低下します。その原因として指摘されているのが、加齢による卵子の老化です。

と言うのも、女性は一生分の卵子をもって誕生し、生後に新しい卵子が作られることはなく、母体の老化は、そのまま卵子の老化に繋がっているからです。

ミトコンドリアを注入して卵子を活性化

卵子は新たに作られることはありませんが、卵子を蓄えている卵巣組織の細胞から、”細胞内のエネルギー工場”とも呼ばれているミトコンドリアを抽出し、これを卵子に注入することで卵子が活性化し、若返る可能性があるのだとか。

これを利用した不妊治療法が「ミトコンドリア自家移植」で、体外受精を行う際に、事前に腹腔鏡手術により卵巣組織から抽出したミトコンドリアを、精子とともに卵子に注入することで、受精する確率や妊娠率を高めることを狙いとした手法です。

もちろん本人のミトコンドリアを移植するため、倫理的な問題はなく、法律や国の指針に触れる可能性も低いようです。

既にカナダやトルコなどで200回以上実施され、20人以上の赤ちゃんが誕生しているようですが、実際に妊娠率が上がっているかどうかは、現時点ではまだハッキリとはしていません。

「ミトコンドリア自家移植」の臨床研究がスタート

そんな中、日本産科婦人科学会の倫理委員会は、この新しい不妊治療法「ミトコンドリア自家移植」の実施を、かねてより申請していた大阪市内のクリニックに対して、臨床研究として実施することを承認したと発表しました。

今後、この技術で妊娠・出産する割合が、実際に高まるかどうかが検証されることになるわけですが、今や不妊症に悩むカップルは6組に1組、何らかの不妊治療を受けている人は50万人にも及ぶと言われています。結果次第では不妊に悩む多くの方に、新たな光を与えてくれる第一歩になるかも知れませんね。

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category : 不妊治療

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