スタチン服用がインフルエンザワクチンの有効性弱める可能性

インフルエンザの患者報告数が日増しに増えており、インフルエンザシーズンはもう目の前…既に始まっていると言っても過言ではありません。インフルエンザワクチンの接種はもうお済みでしょうか?

ところが今回、ワクチンを接種した一部の方にとって少し残念な、同趣旨の2つの研究結果が報告されました。

実はこれまでにも、ステロイドや免疫抑制剤がインフルエンザワクチンの効果に影響を及ぼすことが知られていましたが、今回、中高年者の高コレステロール血症の治療薬として広く使用されている「スタチン」が、インフルエンザワクチンの有効性を弱める可能性が示されたのです。

まず一つ目の報告は、2009~2010年の2シーズン、米国を含む4ヶ国で実施された65歳、以上の高齢者、約7千人を対象にした臨床試験において、スタチンを継続的に使用している人のインフルエンザワクチン接種後の抗体価上昇の違いが比較されました。その具体的な研究結果は次の通り。

解析の結果,スタチン使用群では非使用群に比べ,3つのワクチン株に対する抗体価上昇が38~67%減少していた。

そしてもう一つの報告は、同じく米国の研究チームによって大規模医療保険データベースを解析したものです。2002~2011年の9シーズンのデータから、14万人分を抽出し、インフルエンザワクチン接種者のスタチン使用の有無による、シーズン中の同ワクチンの有効性が比較されました。その結果は…

解析を行った結果,スタチン使用群では非使用群に比べ同疾患による病院受診率の減少に対する有効性は弱いとの結果が示された。

いずれの研究においても、スタチンがインフルエンザワクチンの有効性を弱める可能性を示しています。スタチンは高コレステロール血症の治療薬として、広く使われており、現在服用中の方も多いのではないでしょうか。

そのような方は、「自分はワクチンを飲んでいるからインフルエンザは大丈夫」と過信することなく、日々服用しているスタチンによりその有効性が若干低下していることを自覚して、うがいや手洗いの励行など、一般的なインフルエンザ対策を心がけましょう。

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category : インフルエンザ

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