肌に貼るだけで血糖値をコントロール「インスリンパッチ」が前臨床試験に合格

現在、糖尿病による血糖値の上昇を抑えるための一つの治療法として、専用の注射器を使ってインスリンを注入し、血糖値のコントロールを行うインスリン療法がとられています。

現在では、注射器具の改良も著しく、以前に比べると注射による痛みも格段に和らいでおり、かつてインスリン療法は、重症の糖尿病患者に対する最終段階の治療法的な位置づけでしたが、今ではより早い段階からのインスリン療法による効果も確認され、推奨されるようになっています。

より痛みの少ないパッチ状のインスリン注射

今回、アメリカの研究チームにより、糖尿病患者の血糖値の上昇を検知して、必要に応じて自動的に適量のインスリンを血液中に放出することのできる、世界初のパッチ状の治療器具”インスリンパッチ”が、動物実験による前臨床試験に合格したとの報告がなされました。

このパッチは、1セント硬貨ほどの大きさで、内側に極小の100本以上の針が埋め込まれたものです。その極小針1本1本には、血中のインスリンとブドウ糖を完治する酵素が入っており、血糖値が規定値を超えると自動的にインスリンが放出される仕組みなのだとか。その具体的なマウス実験結果は次の通りです。

糖尿病のマウスを用いた実験では、極小針パッチをマウスに貼付すると30分以内に血糖値が抑えられ、その状態が数時間継続した。一方、マウスにインスリンを注射器で注入した場合、血糖値は正常に戻るが、次の注入が必要となるまでの時間が、パッチを貼付したマウスに比べて短かった。

まだマウスを用いた前臨床試験の段階ではありますが、もしもこのパッチが実用化されれば、より早期の段階でのインスリン療法の開始が、糖尿病治療に有効であることはわかっていても、注射器を使った治療に二の足を踏んでおられるような方でも、気軽にインスリン療法に入ることができそうですね。研究チームによると、今後2~3年以内での実用化を目指しているとのことです。

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category : 糖尿病

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