日本人20%をカバーするiPS細胞を今秋にも臨床用に提供開始

iPS細胞ストック計画を進めている京都大iPS細胞研究所は、現在日本人の約 20%をカバーしうる最も適応度の高いiPS細胞を、今秋にも理化学研究所や大阪大などの研究機関や民間製薬会社など計約10ヶ所に、臨床用として提供を開始する計画を明らかにしました。

iPS細胞ストック計画とは?

iPS細胞による再生医療においては、拒絶反応のリスクを考慮した場合、本来であれば患者本人から採取した細胞からiPS細胞を作製し、移植するのが理想です。

しかし、患者本人の細胞からiPS細胞を作製し、それを移植の目的となる細胞に適正に培養するためには、現時点では多額の費用と時間がかかってしまうのです。

そこで、数百人から数万人に1人の割合で存在すると言われている、拒絶反応が起こりにくい特殊な免疫を持つ人の血液などから、iPS細胞を作製して大量に備蓄し、必要に応じて研究機関や医療施設に提供しようと言うのが”iPS細胞ストック”計画です。

他家iPS細胞移植が今後の主流に!2022年度までに90%カバーへ

今後のiPS細胞による再生医療は、自家細胞から作製されるiPS細胞ではなく、ストック計画により提供されるiPS細胞による医療応用が主流になると見られています。研究所によると、今後のiPS細胞ストック計画について、次のような見通しが示されています。

2017年度までに、日本人の30~50%をカバーする約10種類、22年度までに90%となる約150種類の作製を目指している。

iPS細胞による再生医療の実用化は、その安全性の確保はもちろんですが、金銭的な問題も一つの大きなボトルネックになっていました。しかし、今回のiPS細胞ストック計画により、高品質なiPS細胞を安価かつ大量に提供することが可能となれば、実用化に大きく前進することになります。

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category : iPS細胞

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