認知症予防のための健常者登録システム「アイループ」始動!健康な40歳以上対象

認知症研究の問題と課題

世界の認知症患者は、2050年には現在の約3倍に当たる1億3,200万人に達する可能性があるとも推定されおり、認知症対策は高齢化社会を迎えつつある我が国はもちろん、世界的に見ても差し迫った緊急の課題であると言えます。

もちろん今この瞬間にも、世界各国で様々な角度から研究が進められていますが、依然として根本的治療法や予防法が確立していないというのが現状です。

その大きな原因の一つとして、認知症に対する新しい治療法や新薬の効果を確かめる臨床研究において、その有効性を検証するのに最適な参加者を集めることが難しいという問題が挙げられています。

また、認知症は長い年月をかけて静かに進行する病気です。これを研究するためには、何らかの症状があらわれた人を診るだけでなく、未だ何の症状も出ていない健康な人の中から、認知症に発展していくであろう人を見つけ、追跡することで初めて見えてくることもあるでしょう。しかし、現時点ではそのような人を見つけることは非常に難しい状況にあると言えます。

認知症予防を目的とした国内初の大規模登録システム

そして今回、そういった研究上の問題や課題を解決しうる、認知症予防のためのインターネット健常者登録システムアイループIROOP)」が、国立精神・神経医療研究センターや国立長寿医療研究センターなどの研究グループにより開発されました。

IROOP あたまの健康 応援プロジェクトに参加しよう!

「アイループ(IROOP)」は、数万人規模の健康な日本人を対象に、生活様式や病歴などに関する詳細な情報を登録し、それを認知症予防や研究などに活用する、国内初のシステムです。

「アイループ(IROOP)」の対象者と登録の流れ

日本在住の日本語を母国語とする40歳以上の健康な人を対象に、7月5日から登録開始の予定です。「健康な人」と言っても、現時点で認知症や軽度認知障害(MCI)を未発症であればよく、性別や服薬の有無は問われません。初年度の登録予定者数は、年間8,000人を予定しているとのこと。

登録はインターネット上から行い、初回に氏名や生年月日、性別、生活習慣、本人や家族の病歴など約160項目(所要時間:25分程度)のアンケートに回答した後、電話により記憶力を調べる簡単な認知機能検査「あたまの健康チェック(10単語記憶検査日本版)」(所要時間:15分程度)を受けます。

その後は、半年ごとに所要時間20分程度の定期アンケートと、電話による認知機能検査を受け、認知機能の推移をデータとして蓄積していくという流れです。

登録者のメリットは?

登録者は、それぞれの「あたまの健康チェック」の結果(100点満点)を検査の翌日から閲覧することができ、グラフでご自身の認知機能の経年変化を確認することができます。

初回登録時と半年ごとに課せられるアンケートと認知機能検査は、少し億劫な気もしますが、考えてみれば半年ごとに忘れずに認知機能検査を無料で受けられ、自分の認知機能の変化を定期チェックできるというメリットは計り知れません。

万が一、認知機能の低下に不安を覚えた場合には、あくまで自信の判断で医療機関を受診することになります。システム側が受診を勧めることはありません。

また、サイト上からは認知症に関する最新の報告や、健康増進に関する情報を閲覧することができる他、本人が希望すれば、新薬の臨床研究への参加募集情報などの案内を受けることもできます

IROOP あたまの健康 応援プロジェクトに参加しよう!

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : 認知症・アルツハイマー病

このページの先頭へ