高齢出産の腰椎骨折増加!超音波を使った新装置で本格調査へ

妊娠中や授乳中の母体は、大量のカルシウムが赤ちゃんに奪われます。それでも若い女性であれば、自然にカルシウムの吸収量を増やしたり、カルシウムの吸収を促進するビタミンDの生成を増やすなどして、数ヶ月で骨量は回復するとされています。

これに対して、特に35歳以上の高齢出産の場合には、どうしてもカルシウムの吸収力が低下することから、その不足分は母親の骨を溶かすことで補おうとします。

実際、晩婚化などで高齢出産が増える中、日本骨粗鬆症学会には、高齢出産した女性の間で腰椎(※)の圧迫骨折が増えているとの報告が、近年多く寄せられるようになりました。

(※) 腰椎(ようつい)とは?

腰椎とは、背骨の下部(腰の部分)にある5つの骨で、椎間板と呼ばれるクッションを挟んで連なっています。腕骨や大腿骨などの長い骨が、硬く緻密な骨の割合が多いのに対して、この腰椎は骨代謝の影響を受けやすいスポンジ状の骨の割合が多く、特に妊娠中の体重の増加などで骨折しやすいと考えられています。

ところが、この腰椎はたとえ骨折しても自覚症状が出にくいうえ、妊娠中は胎児への影響を考えてエックス線検査もできないことから、出産前後の腰椎の骨量の変化や骨折の実態はこれまで明らかではありませんでした。

そんな中、エックス線の代わりに胎児に安全な超音波を使って、骨の状態を高精度で測定できる装置が開発されたのです。そして今回、この装置を導入した大阪市立大病院の研究チームにより、これまで懸念されていた高齢出産が母親の骨に与える影響についての本格調査が開始されることになりました。

本年6月頃までに、35歳以上の妊婦を100人程度募集し、妊娠初期から出産3ヶ月後までの約1年間に渡って計5回、骨の密度や厚さがどのように変化するかが調べられる予定です。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : 妊婦さん

このページの先頭へ