壮年性脱毛症の新しい解決策に?毛髪再生治療の臨床研究開始

脱毛症の中でも発生頻度の高い壮年性脱毛症は、一般的に遺伝性の薄毛または抜け毛で、男性だけでなく女性にも見られます。

現時点で、この壮年性脱毛症に対する改善効果が期待できる治療薬としては、プロペシアなどの薬剤が使用されていますが、治療効果を維持するためには継続的な使用が必要であったり、性機能障害などの副作用のリスクを伴うなど、いくつかの課題がありました。

毛髪再生治療の臨床研究が開始されます

そんな中、東京医科大学と東邦大学、資生堂の3者により、この壮年性脱毛症患者を対象に、患者から採取した” 毛髪のもととなる細胞 ”を培養して、患者本人に移植することで毛髪を再生させる、医師主導の臨床研究が開始されることになりました。

患者本人の細胞を移植することから、拒絶反応などの副作用もなく、比較的安全性の高い治療法なのだとか。また、移植に必要な細胞の採取も患者の後頭部から直径数ミリ程度と小さく、植毛のように広範な頭皮を切除する必要もないため、身体的負担も小さくて済みます。

具体的な治療方法は?

より具体的な治療方法の概要は次の通り。

  1. 脱毛症の影響を受けにくい患者の後頭部より、毛包を含む直径数ミリ程度の頭皮組織を採取する。
  2. この組織から毛髪細胞の一種である「毛球部毛根鞘細胞(もうきゅうぶもうこんしょうさいぼう)」だけを取り出す。
  3. 取り出した「毛球部毛根鞘細胞」を培養した後、患者の脱毛部位に注入(自家細胞移植)する。

移植に必要な頭皮組織の採取と、培養した毛球部毛根鞘細胞の移植については、東京医科大学病院と東邦大学医療センター大橋病院で実施され、採取した細胞の加工培養は資生堂が担当するのだとか

壮年性脱毛症に対する新しい解決策に

今回の臨床研究により、毛髪再生治療の安全性と有効性が確認されれば、自家毛髪培養細胞を用いた毛髪細胞再生治療は、壮年性脱毛症に対する新しい解決策となりえるでしょう。

毎日の使用が欠かせない育毛剤と比べ、一度の治療により効果の持続が期待できることから、薄毛に悩む患者のQOL向上に大きく役立つ可能性がある上、男女問わず幅広い患者への応用が期待できる点も魅力ですね。本臨床研究は男女約60人を対象として実施される予定です。

【プレスリリース】毛髪再生医療の確立へ向けた臨床研究を開始

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category : その他の再生医療

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