「お酒に弱い人は心筋梗塞が重症化しやすい」をiPS細胞で確認

前記事は、iPS細胞を使った希少がんの創薬開発に関するトピックスを取り上げましたが、今回もiPS細胞に関連するトピックスです。

これまではただ臨床データなどで、経験的にしか確認できていなかった「お酒に弱い人は、心筋梗塞などが重症化しやすい」という事象について、今回、アメリカの研究チームによるヒトiPS細胞を使った実験により、初めて科学的に確認されました。

アセトアルデヒドを分解する酵素に着目

日本人や中国人などの東アジアの人に多いと言われるお酒弱い人は、悪酔いの原因物質である”アセトアルデヒドを分解する酵素”を作る遺伝子に変異があると考えられています。

研究チームはこの”アセトアルデヒドを分解する酵素”に目をつけ、お酒に弱い遺伝子タイプの5人と、そうでない5人の皮膚細胞からそれぞれiPS細胞を作製し、これを心筋細胞に変化させてその性質を調べました。

その結果、この”酵素”は心筋梗塞を発症した時に出てくる活性酸素の解毒にも関わっていて、お酒に弱い遺伝子タイプの人から作製されたiPS細胞から誘導した心筋細胞でも、この酵素がうまく働いておらず、細胞が死に易い状態になっていることが判明しました。

心筋梗塞の危険因子

いざ心筋梗塞を発症した場合、心臓のダメージが大きくなりやすいことが確認された以上、お酒の弱い人はお酒に強い人以上に、心筋梗塞の危険因子である高血圧や脂質異常症、糖尿病、さらには肥満や喫煙、ストレス過多などに留意し、心当たりのある人は一つずつでも潰していく必要があると言えますね。

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category : iPS細胞

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