片頭痛をもつ女性は心筋梗塞リスク1.4倍、脳卒中リスク1.6倍

ズキズキとつらい片頭痛は女性に多く見られ、その有病率は男性の3~4倍とも言われています。

これまで片頭痛は、心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患のリスク因子である可能性が示されていたものの、片頭痛の有病率のピークが中年期なのに対して、心血管疾患の発症率は年齢とともに上昇しており、両者の具体的な関連性については明らかではありませんでした。

今回、そんな片頭痛と心血管疾患との関連を示す、非常に興味深い報告が米国の研究チームによりなされたのです。

約11万人の女性看護師を20年以上に渡って追跡した結果…

研究チームは、心血管病の既往のない25~42歳の女性看護師 約11万人を対象に、20年以上に渡って追跡調査し、片頭痛と心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患との関連を調べました。

この研究の開始時に片頭痛と診断された女性は17,531人で、追跡期間中に6,389人が新たに片頭痛と診断され、追跡期間中に発生した主要な心血管イベントは1,329件で、うち223件が心血管疾患により死亡しました。

これに年齢やBMIの他、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や身体活動量、喫煙習慣や飲酒量などの生活習慣、閉経後ホルモン療法や経口避妊薬の使用の有無など心血管疾患リスクを高める因子を補正した解析結果は次の通りです。

片頭痛のない女性と比較した多変量補正ハザード比は1.50(95%信頼区間1.33-1.69)になった。同様にあらゆる心筋梗塞の多変量補正ハザード比は1.39(1.18-1.64)、あらゆる脳卒中1.62(1.37-1.92)、狭心症/冠動脈血行再建術1.73(1.29-2.32)となった。心血管死亡率の多変量補正ハザード比も1.37(1.12-1.83)と有意に多かった。

つまり、片頭痛がある女性は、片頭痛のない女性に比べて心筋梗塞の発症リスクが1.39倍脳卒中の発症リスクが1.62倍狭心症の発症リスクが1.73倍、さらにそれらにより死亡するリスクが1.37倍と有意に高いことがわかったのです。

年齢や生活習慣病、喫煙習慣、ホルモン療法などによる影響を排除しても…

これまでの研究で、片頭痛がある人は、そうでない人に比べて、高血圧や脂質異常症などをあわせもつケースが多く見られることがわかっており、それらの要因が片頭痛を持っている人の心血管疾患リスクを高めているのではないか…との考えが一般的でした。

ところが、それらのリスク因子を排除して見た場合でも、片頭痛と心血管疾患との間に一貫した関連性が見られることを、20年を超える長期かつ大規模な調査により導き出した本研究の意議は大きいと言えますね。

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category : 頭痛

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