軽度認知障害(MCI)になっても半数は正常に回復する可能性

軽度認知障害MCI)」とは、認知機能障害が見られるものの認知症とは言えず、日常生活を自力で送ることができる状態を言います。

今回、国立長寿医療研究センターの研究チームにより、そんな軽度認知障害と判定された高齢者約 740人を4年間に渡って追跡調査した結果、その約半数の人の認知機能が正常範囲にまで回復していたことがわかりました。

現状、認知症は一旦発症すると元の状態には戻せない病気ですが、軽度認知機能障害の段階ならば、低下してしまった認知機能を正常な状態に戻すことが可能であると考えられています。

但し、認知機能が軽度認知障害の状態から、正常な状態に戻せる割合については、先行する海外の研究により10%台~50%台までと諸説ありますが、平均すると5人に1人程度、つまり 20%程度とされてきました。

この研究は、愛知県大府市在住の65歳以上の認知症ではない高齢者約 4,200人を4年間追跡したものです。

研究チームは、2011年の調査開始に当たり、国際的なMCI判定基準をもとに認知機能検査を行い、約 740人を軽度認知障害と判定。

さらに4年後に同検査を実施したところ、調査開始当時に軽度認知障害と判定された人の 46%が正常範囲に戻っていたとの結果が得られたのです。

今回の研究結果は、先ほどの海外の研究結果から見ても想定の範囲内の数字ではありますが、何と言っても注目すべきは、日本で実施された調査研究の結果であるという点ですね。

残念ながら今回の研究では、一旦低下した認知機能が正常範囲にまで回復した要因についてはまだよくわかっていません。

研究チームは今後、軽度認知機能障害の状態から正常な状態に回復した高齢者に、どのような特徴があるのか、詳しい分析を進める予定なのだとか。

いずれにしても、たとえ軽度認知障害と診断されたとしても、それが必ずしも認知症に直結するとは言えないこと。むしろその半数近くは正常範囲にまで回復する可能性があることを示してくれた今回の研究成果は、多くの人を勇気づけるものだと言えます。

たとえ認知症の前段階と言われる軽度認知障害(MCI)と診断されても、その半数は正常範囲にまで回復できる可能性が示されました。

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category : 認知症・アルツハイマー病

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