月曜日の午前中は心拍数が上昇し、心臓への負担が増大する

平日昼間に勤務する血圧が高めの人を対象とした調査の結果、特に、月曜日の午前中は、他のウィークデイや休日に比べて心拍数が明らかに増加する傾向があることがわかりました。

心拍数の増加は、心臓への負担を示す“ ダブル・プロダクト ”の上昇に直結するため、心筋梗塞や脳卒中などの心血管事故の発生リスクが高まることを意味しています。

以前より、月曜日の午前中に心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントが多く発生することが知られており、特に65歳未満の勤労者に多いことから、仕事上のストレスとの関連が疑われていました。

そこで注目されてきたのが、健康診断や病院での診察、家庭での測定では正常値を示す血圧が、仕事中にのみ跳ね上がる「職場高血圧」です。

今回、旭労災病院(愛知県)は、全国29の労災病院で平日昼間に勤務する職員のうち、家庭で測定した血圧が最高血圧が135以上、最低血圧が85以上の男女 207人を対象に、起床時と入眠時、勤務中の午前10時と午後4時の計4回、血圧と心拍数を測定するという調査を実施しました。

その結果、血圧については時間帯による変動はあるものの、曜日による明確な差は見られなかったのに対して、心拍数については月曜日の午前10時が、他のウィークデーや休日の午前10時に比べて明らかに高いことがわかりました。

血圧の上昇は心筋梗塞や脳卒中などの大きなリスク因子であることは間違いありません。しかし、最近の研究では、最高血圧の数値に心拍数を掛け合わせた数値である“ ダブル・プロダクト ”の上昇が、血圧以上に心血管事故の増加に関係している可能性が高いと考えられています

昨今は、血圧の上昇に気をつけている人は少なくありませんが、心拍数を気にする人はそう多くないのではないでしょうか。たとえ血圧の上昇が見られずとも、心拍数が上昇するとダブル・プロダクトが上昇し、心臓への負担が増大すること。そして、特に月曜日の午前中に心拍数が上昇する傾向があることを知っておくべきかも知れません。

今回の調査を実施した旭労災病院の木村玄次郎病院長は、この結果について、週末にリラックスしていた身体が、月曜日になって環境が急変することに加え、特に月曜日は一週間分の仕事の段取りなどで忙しく、それによるストレスで心臓に負担がかかるのではないかと推測。その上で、次のような提言をされています。

「月曜午前の会議は別の時間帯にするなど、会社を挙げて仕事量を減らす取り組みが必要だ」

国は月末の金曜日の仕事を午後3時に切り上げる「プレミアムフライデー」を推奨しているが「金曜日ではなく、月曜午前の仕事のあり方を考えるべきだ」

一週間のスタートである月曜日の午前中を、ストレスを溜めないようにのんびりと始動する…なんてことは、実際はなかなか難しいことでしょう。ただ、心臓への負担が普段よりも増していることを自覚するだけでも、随分違ってくると思われます。

例えば、時々、意識して深呼吸をしてみるとか、普段は意識していないコーヒーの香りを楽しんでみるとか、歩く速度を少しだけ落としてみるとか、たとえほんの少しでもストレスが軽くなるように、心臓に負担がかからないように月曜日の午前中を過ごすことが、心血管事故を減らすことに繋がるのではないでしょうか。

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category : 心筋梗塞

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