女性の急性心筋梗塞リスクが離婚経験2回以上で77%上昇

急性心筋梗塞の主な危険因子としては、高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満症などの生活習慣病、さらには喫煙や運動不足などの生活習慣がよく知られていますが、精神的なストレスも心筋梗塞の大きな一要因とされてきました。

ところが、急性心筋梗塞の発症に関わる社会的なストレス要因について検討した研究は、これまではあまり行われてこなかったのが実情のようです。

大きなストレス要因”離婚経験”に着目!

今回、アメリカの研究チームにより、大きなストレス要因になりうるライフイベントの一つである”離婚経験”に着目し、45~80歳の結婚歴のある1万5千人以上もの成人男女を対象に、長期間に渡って、離婚歴の有無やその回数が急性心筋梗塞発症に及ぼす影響について調査した結果が報告されました。

今回の調査研究は、ストレス要因としての”離婚”と急性心筋梗塞との関連を長期に渡って追跡した初めての調査なのだとか。その注目すべき結果は次の通りです。

AMI(急性心筋梗塞)リスクは離婚歴のない女性に比べ離婚歴が1回の女性で24%〔ハザード比(HR)1.24,95%CI 1.00~1.55〕,2回以上の女性で77%(同1.77,1.30~2.41),離婚後は独身となった女性で36%(同1.36,1.04~1.78),再婚した女性で35%(同1.35,1.07~1.70)有意に上昇していた。一方,男性では2回以上の離婚経験がある人でのみ有意なリスクの上昇が認められた(HR 1.30,95%CI 1.02~1.66)。

男性の場合、離婚経験が2回以上で初めて30%ほどのリスク上昇が認められたのに対し、女性の場合は1回の離婚経験で24%の上昇が、2回以上になると実に77%もの急性心筋梗塞発症のリスク上昇が認められたという驚きの調査結果が出たのです。

リスク因子としての危険度は高血圧や糖尿病と同等

この離婚歴2回以上で77%というリスク上昇は、心筋梗塞発症の強力な危険因子とされている高血圧や糖尿病と同等程度に危険なリスク因子である(※)ことを示しています。

(※)高血圧によって上昇する急性心筋梗塞リスクは73%、糖尿病の上昇リスクは81%とされています。

心筋梗塞の危険因子と言えば、高血圧や糖尿病、肥満や喫煙習慣といった危険因子に目がいきがちですが、離婚経験のある方…特に女性は、少なくとも離婚によって少なからずご自分の心筋梗塞発症リスクが上昇していることを自覚しておくべきだと言えます。

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category : 心筋梗塞

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