トランス脂肪酸禁止のニューヨークで心臓発作や脳卒中が減少

アメリカでは2018年までに、トランス脂肪酸の加工食品への使用が全面的に禁止される予定ですが、ニューヨーク市では一足早く、2007年よりレストランやファストフード店での全面禁止に踏み切っていました。

そして今回、そんなトランス脂肪酸の使用に制限があるニューヨーク市と、特に制限のない近隣地区を比べたところ、心臓発作が 7.8%、脳卒中が 3.6%少なかったことが、イエール大学医学部の研究チームにより明らかになりました。

トランス脂肪酸は脳や心臓などの心血管系の健康に悪影響をもたらすとされ、特に摂取量の多かったアメリカでは、以前より表示義務などの対策が重ねられ、現在ではその摂取量はかつての5分の1程度にまで減っているようです。

さらにアメリカでは、2018年までにトランス脂肪酸の加工食品への使用が全面的に禁止される予定で、これにより心筋梗塞が年間で1~2万件、冠動脈疾患による死亡が3千~7千も回避できるとの試算も出されています。

今回の研究結果により、特にトランス脂肪酸の摂取量が多かったアメリカ人にとって、トランス脂肪酸の使用制限が実際に心血管疾患リスクの低下に繋がることが、あらためて示されたと言えます。

2018年からのアメリカ全土におけるトランス脂肪酸全廃が、心血管疾患にどの程度の影響を与えるかについて、世界中が注目をしていると言っても過言ではありません。

日本のトランス脂肪酸をとりまく状況は?

これに対して日本では、平均摂取量がWHOが定める基準値よりも少ないとの理由により、現時点ではトランス脂肪酸の使用制限どころか表示の義務すらないのが現状です

昨今では、随分とトランス脂肪酸によるリスクが周知されてきたこともあり、一部のメーカーは自主的にトランス脂肪酸の使用を制限している動きもありますが、表示義務のない今の状況は、消費者にとってはまさにブラックボックスです。

日本人の食生活の欧米化が叫ばれて久しいにもかかわらず、トランス脂肪酸に限っては「日本人の平均的な食生活なら問題ない。」そう言われても、にわかには信じがたいものがありますし、人によっては心配な方も少なくないのではないでしょうか。

せめて表示を義務化することにより、消費者側に選択できる機会を与えていただきたいものです。

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category : 食生活

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