変形性膝関節症に光!幹細胞で膝軟骨を再生する臨床研究開始

膝関節でクッションの役割を果たす三日月状の軟骨である半月板が損傷したり、加齢により磨り減って外側へずれると、関節に痛みが出たり、膝の曲げ伸ばしが難しくなったりします。

これが悪化することで発症するのが “変形性膝関節症” で、関節の変形や運動痛などによって、起立や歩行に大きな影響を与えるため、患者のQOL(生活の質)を著しく低下させてしまいます。

変形性膝関節症の治療法としては、痛みが軽い場合は痛み止めの内服薬や外用薬の使用などの対症療法の他、膝関節内にヒアルロン酸の注射なども行われていますが、この治療による評価は定まっていないのが現状のようです。

臨床研究の開始は7月下旬

今回、東京医科歯科大は、半月板の損傷などで膝に痛みを訴える患者の膝に、患者自身の膝周辺の骨を覆う滑膜から採取した滑膜幹細胞を培養した上で、これを注射器で移植し、半月板や周囲の軟骨を修復する再生医療の臨床研究を今月下旬より開始すると発表しました。

この臨床研究は、7月下旬から12月末まで患者10人に対して治療を試みながら、腫瘍ができたり炎症が起きたりしないかなどの安全性を確かめ、変形性膝関節症の治療法開発に繋げるためのもので、この臨床研究に当たられる同大の関矢一郎教授は次のように話されています。

「安全性が確認されれば数年以内に手頃な費用で治療が提供できるようにしたい」

現在、国内の変形性膝関節症は、自覚症状を有する患者だけで1000万人、潜在的な患者を含めると3000万人にのぼるとも言われています。高齢化が進む我が国において、今後患者数はますます増加すると考えられますので、今後の研究に大いに期待したいところですね。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : その他の再生医療

このページの先頭へ