肥満には至らない過体重やポッコリお腹も心不全の危険因子に

これまでの様々な研究により、肥満が心不全の発症リスクや、心不全による死亡リスクを増大させることは広く知られていましたが、肥満には至らない” 過体重 ”については、心不全リスクとの関連を示す報告は寄せられていたものの、明確な結論は得られていませんでした。

欧米などで実施された28の大規模研究をメタ解析

今回、ノルウェーとイギリスの研究者により、脂肪の蓄積に関する3つの指標、より具体的にはBMI、ウエスト周囲径、ウエスト・ヒップ比(WHR)と、心不全発症率および心不全による死亡率の関連を検討した欧州や米国などで実施された28もの大規模研究をメタ解析した結果が発表されました。

その結果、肥満には至らない” 過体重 ”や、いわゆるポッコリお腹の” 腹部肥満 ”であっても心不全リスクが増大することがわかったのです。

BMIと心不全発症リスクと心不全による死亡リスクについて

BMIが5上昇した場合、心不全の発症リスクは 1.41倍、心不全による死亡リスクは 1.25倍増加し、さらにこれらのリスク増は、BMIが高くなるほど大きくなるとの結果が得られました。

ウエスト周囲径とウエスト・ヒップ比と心不全リスクについて

ウエスト径が10cm増加した場合、心不全発症リスクが 1.29倍、ウエスト・ヒップ比が 0.1増加した場合、心不全発症リスクが 1.28倍増加していることも判明しました。

但し、ウエスト径とウエスト・ヒップ比に関しては、その数値が高くなるほどリスクの急峻が認められたのは、ウエスト径については女性のみ、逆にウエスト・ヒップ比については男性のみだったようです。

過体重や腹部肥満も心不全のリスク因子として捉えていくべき

今回の解析の対象となった研究には、日本で実施されたものも含まれてはいますが、そのほとんどは欧米で実施されたものである点については留意しておく必要がありそうです。とは言え、肥満だけでなく過体重や腹部肥満も心不全のリスク因子として捉えていく必要性を、実際の数値で示した今回の研究成果の意議は大きいと言えますね。

Tweet about this on TwitterShare on FacebookShare on Google+
このエントリーをはてなブックマークに追加

category : トピックス

このページの先頭へ