歯周病による”歯のぐらつき”で2型糖尿病リスクが1.7倍に

歯周病は心筋梗塞や脳梗塞、動脈硬化などの心血管疾患をはじめ、糖尿病や骨粗しょう症、メタボリックシンドローム、関節炎や腎炎、誤嚥性肺炎など様々な疾患の発症と関連していると考えられています。

特に、歯周病の2型糖尿病の発症との関連性については、2008年に実施された米国健康栄養実態調査による、中等度~重度の歯周病が糖尿病リスクを上昇するとの報告が有名ですが、日本人を対象としたこれまでの調査では、その傾向こそ見られたものの、有意な関連性は認められていませんでした。

日本人の中年男性約2,500人を対象に5年間追跡

そんな中、東京大の研究チームは、日本のある企業の従業員のうち糖尿病のない35~55歳の男性従業員 2,469人を対象に、歯周病と2型糖尿病の発症との関連について、5年間に渡る追跡調査を実施しました。

その注目すべき調査結果の概要は次の通りです。

動揺歯の存在は2型糖尿病の発症と有意に関連することがわかった(調整後の相対リスク1.73、95%信頼区間1.14~2.64、P<0.05)。一方で、歯肉出血と2型糖尿病発症との間には有意な関連は認められなかった(同1.32、0.95~1.85)。

つまり、日本人の中年男性を対象に実施した調査の結果、歯周病の中でも症状が比較的軽微な歯肉出血の段階では、2型糖尿病の発症との間に有意な関連性は認められなかったのに対して、”動揺歯”…つまり、歯のぐらつきを伴う重度の歯周病がある人が、2型糖尿病を発症するリスクは平均して約1.7倍も高くなっていることがわかったのです。

重度の歯周病がある場合、適切な治療を受ける必要があることはもちろんですが、歯周病は静かに進行する病気です。歯茎からの出血が見られる初期の段階からしっかりとケアし、歯周病を重症化させないことが何より重要だと言えますね。

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category : 糖尿病

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