日本人男性の下部胃がんは野菜を多く食べるほどリスク低下

以前に、1日560gの野菜を食べることで、がんや脳卒中の発症リスクを42%も抑制できるとする、英ロンドン大学の研究チームによる報告を取り上げたことがあります。

1日560gの野菜を食べると、がんや脳卒中のリスクが42%下がる

少し前の研究成果ではありますが、同様の調査研究がこの日本でも実施されており、日本人にとっても野菜によるがん予防効果が、より具体的に下部胃がんリスクの抑制効果が確認されていました。

日本で実施された大規模調査の概要とその結果

その調査研究とは、国立がん研究センターが日本人約19万人のデータを解析し、野菜と果物の摂取と胃がん発症との関連性について、平均で約11年の長期に渡って追跡調査をしたものです。

その結果、胃がん全体のリスクを見た場合には、野菜も果物も摂取量が多ければ多いほど、リスクの低下傾向は見られたものの、実は統計学的には有意な差は見られませんでした。

これに対して下部胃がん、つまり胃の下部3分の2に発生する胃がんに限定して分析したところ、特に男性において、野菜の摂取量が多ければ多いほど統計学的に見ても有意にリスクが低下していることがわかったのです。

野菜の抗酸化物物質がピロリ菌によるダメージを抑制

特に下部胃がんの発症リスクは、日本人の胃がんの99%に関与しているとされているピロリ菌により引き上げられていることが確認されています。なお、ピロリ菌の感染から胃がんに至る一般的なプロセスについてはコチラの記事が具体的です。

この結果について研究チームは、野菜に豊富に含まれるカロチンやビタミンC、ビタミンEなどの強力な抗酸化作用を有する成分が、ピロリ菌による胃粘膜細胞へのダメージを抑制し、修復することが、結果的にがん発症リスクを顕著に低下させたのではないかとの見方を示されています。

一方、女性において野菜摂取と下部胃がんリスク低下との顕著な関連性が見られなかった理由としては、女性の場合は男性に比べると、元々野菜の摂取量が多く、リスクになるほど不足している人が少なかったためではないかとの推測がなされています。

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category : がん治療・がん研究全般

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