移植用組織を3Dプリンターとコラーゲンで短時間で作製する世界初の技術を確立

病気や怪我などで皮膚や骨、軟骨、関節の移植が必要な患者さんは、日本国内で合計2千万人以上とも言われています。

現時点では、患者さん本人の患部以外から切除した組織を使うなどしていますが、その場合はやはり患者さんの体への負担がどうしても大きくなってしまいます。

その負担を減らす方法として、ウシなどの動物の組織とプラスチック素材を主な原料にして、3Dプリンターを利用して移植用組織を作製する技術もありますが、その場合は感染症のリスクがあり、また、組織が人体に定着する「同化」に2~3年は必要でした。

移植の難題”患者の負担”と”感染症リスク”の低減に成功

今回、東大病院と富士フイルムなどの研究チームは、3Dプリンターと遺伝子工学を駆使して、人体に移植できる皮膚や骨、関節などを短時間で量産する世界初の技術を確立しました。

その技術は皮膚や軟骨、骨などの基本構造の7割以上を占めるタンパク質の一種コラーゲンに着目し、富士フイルムが遺伝子工学を駆使して開発したヒトのコラーゲン「リコンビナントペプチドRCP)」を活用することで、”感染症のリスク”を低く抑えることに成功したのだとか。

この「リコンビナントペプチド」に患者さん本人から採取した幹細胞などを混ぜて医療用に改良した3Dプリンターに装填し、CTで得られた体内組織データに基づいて、患者さんに適した形、大きさの移植用組織を2~3時間程度で作製することが可能になるそうです。

まだ動物実験の段階ではありますが、良好な結果が得られており、厚生労働省から必要な許認可を得た上で、5年後の実用化を目指しているとのことです。

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category : その他の再生医療

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