マムシに噛まれたら安静に救急車を待つより走ってでも病院へ

日本では広く沖縄から北海道にかけて全国的に生息している毒蛇のマムシですが、報告されているだけで毎年3000人程度の人がマムシに噛まれ、そのうちの10人前後が死亡していると言います。

致死率にすると0.3%程度ということになりますが、命を落とした人の多くはマムシの毒を甘く見て、適正な処置をしなかったほとんどなのだとか。適正な治療さえ受ければ死に至ることはほとんどありません。

もしもマムシに噛まれた場合、従来の通説では「走ると毒が全身に回るので安静にして救急車の到着を待つべき」とされてきました。ところが今回、福岡や兵庫などの救命救急医や、ヘビの研究者らによる研究チームが、全国の救急病院での受診の経緯などが判明している178例について分析した結果、意外な結論が出たようです。

受診するまでに少しでも走った人は21人で、受診までの平均時間は約18分。平均入院期間は5・9日だった。一方、全く走らずに救急車を待つなどした157人は、受診までに約84分かかり、入院期間は8・4日と長かった。腫れの程度も、走った人の方が軽かったという。

つまり、もしもマムシに噛まれた場合は、走ってでもいち早く医療機関を受診する方が軽症で済むことがわかったのです。研究チームは次のように呼びかけられています。

「救急車がすぐ来るなら待った方が良いが、時間がかかる場所なら、応急処置の後、走って人里に出て助けを求めるなど、早い受診を試みて」

以前は、噛まれた患部よりも心臓に近い場所を、指1本分くらいの余裕をもって軽く縛ることが推奨されていましたが、現在では縛らない方が良いとされているようです。その程度の圧迫であれば、縛っても効果はほとんど期待できず、却って毒を滞留させることで、筋肉の壊死を促進させるなどの悪影響があるのだとか。

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category : 救急医療

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