高齢男性に見られるY染色体の欠失がアルツハイマー病と関連している可能性

これまでの研究で、80歳を超える男性の5人に1人は、性別の決定に関わる染色体の一つである” Y染色体 “が、血液細胞から自然に失われることがわかってました。

そして、このY染色体の欠失に関しては、喫煙者に多くみられること、さらに、Y染色体が失われた血液が多くなると、がんや他の病気での死亡率が上昇することなどの報告が寄せられていました。

ところが今回、この血液細胞におけるY染色体の自然欠失は、がんなどの疾患の発症リスクに関連するだけでなく、アルツハイマー病の発症リスク上昇にも関連している可能性が示されたのです。

Y染色体の自然欠失とアルツハイマー発症リスクとの関連

スウェーデンの研究チームは、平均年齢73歳の高齢男性 3,200人以上を対象に、Y染色体の欠失状況とアルツハイマー病発症との関連を調べました。

その結果、全体の約17%に血液細胞におけるY染色体の自然欠失が見られ、すでにアルツハイマー病と診断されている患者では、このY染色体自然欠失の占めるる割合が大きいことが判明。

また、認知症と診断されていないものの、Y染色体の欠失が見られる人々は、その後数年以内にアルツハイマー病を発症するリスクが高かったこともわかりました。

Y染色体の欠失が疾患リスク予測のためのバイオマーカーに

もちろん、たとえ血液細胞におけるY染色体の欠失が見られたとしても、将来がんやアルツハイマー病を100%発症するわけではありません。

しかし、Y染色体の欠失状況は血液検査により把握することができることから、将来、アルツハイマー病やがんなどの疾患リスクを予測するための、有力なバイオマーカーになりうる可能性があり、大きな期待が寄せられています。

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category : 認知症・アルツハイマー病

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